東京23区と大阪市の比較に続いて、ほかの大都市にも広げてみました。東京23区と、札幌・仙台・さいたま・千葉・横浜・川崎・名古屋・京都・大阪・神戸・広島・福岡の12の政令指定都市です。
都市ごとに、市内の駅の中央値で比べています。対象の駅数は都市によって10駅(仙台市)から402駅(東京23区)まで違います。
13都市の一覧
住宅地の地価の高い順に並べました。店の数は駅から徒歩10分(800m)以内の数です。
| 都市 | 駅数 | 地価(1㎡) | 家賃の目安(1㎡・月) | コンビニ | スーパー | 飲食店 | カフェ | 最寄りのスーパー |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 東京23区 | 402 | 83.7万円 | 2,864円 | 19 | 8 | 72 | 12 | 110m |
| 川崎市 | 40 | 34.0万円 | 2,296円 | 12 | 6 | 32 | 4 | 90m |
| 福岡市 | 41 | 31.7万円 | 1,622円 | 13 | 3 | 37 | 6 | 180m |
| 大阪市 | 131 | 31.3万円 | 1,885円 | 17 | 6 | 93 | 19 | 160m |
| 横浜市 | 95 | 28.7万円 | 1,957円 | 10 | 5 | 39 | 5 | 100m |
| 京都市 | 48 | 26.8万円 | 1,772円 | 10 | 5 | 52 | 12 | 190m |
| さいたま市 | 25 | 25.4万円 | 1,671円 | 9 | 4 | 20 | 2 | 160m |
| 名古屋市 | 80 | 23.9万円 | 1,606円 | 9 | 2 | 25 | 7 | 370m |
| 神戸市 | 49 | 23.0万円 | 1,768円 | 9 | 5 | 50 | 12 | 170m |
| 広島市 | 13 | 22.8万円 | 1,326円 | 8 | 4 | 15 | 3 | 260m |
| 仙台市 | 10 | 22.8万円 | 1,432円 | 9 | 5 | 61 | 9 | 170m |
| 千葉市 | 19 | 19.4万円 | 1,674円 | 7 | 3 | 20 | 2 | 170m |
| 札幌市 | 50 | 17.8万円 | 1,198円 | 13 | 4 | 21 | 3 | 150m |
名古屋市はスーパーが遠い
いちばん目立ったのは名古屋市です。最寄りのスーパーまでの距離の中央値は370mで、13都市の中で飛び抜けて遠く、2番目の広島市(260m)より100m以上離れています。徒歩10分以内のスーパーの数も2軒で、13都市で最少でした。
名古屋市の駅は80駅と数が多く、たまたまではなさそうです。名古屋は車で移動する人が多い街として知られ、スーパーも駅前より、駐車場のある幹線道路沿いに多いのだと考えられます。
電車で通勤して、帰りに駅前で買い物をする、という暮らし方を考えているなら、名古屋市では駅を選ぶときにスーパーの位置を特に確かめた方がよさそうです。
福岡市の地価は横浜市・大阪市より高い
住宅地の地価(駅から1.6km以内の中央値)は、東京23区が83.7万円で飛び抜けています。2番目は川崎市(34.0万円)、3番目は**福岡市(31.7万円)**でした。福岡市は、大阪市(31.3万円)や横浜市(28.7万円)より高くなっています。
福岡市の駅の周りの地価は、2026年の地価公示で前年より8.2%上がっていました(中央値)。駅がある区の人口も、2015年から2020年に6.6%増えています(同)。どちらも、横浜市(3.5%、1.5%)や名古屋市(3.3%、1.6%)を大きく上回ります。一方、家賃の目安は1㎡あたり1,622円で、大阪市(1,885円)や横浜市(1,957円)より安くなっていました。地価ほどには、家賃は上がっていません。
札幌市は住む値段が最も安い
札幌市は、地価(17.8万円)も家賃の目安(1,198円)も13都市で最も安くなりました。30㎡の部屋なら月3万6千円ほどの目安です。
それでいて、徒歩10分以内のコンビニは13軒で、東京23区と大阪市に次いで福岡市と並ぶ多さでした。理由はデータからは分かりませんが、駅に近いコンビニの記事で書いたように、北海道では大手3社に加えて地元のセイコーマートも駅の近くに店を出しています。
飲食店とカフェは大阪・京都・神戸が多い
飲食店の数は、大阪市(93軒)が東京23区(72軒)を上回って1位でした。京都市(52軒)、神戸市(50軒)も多く、関西の3都市は、駅の規模の割に飲食店が多い傾向があります。カフェも、大阪市(19軒)、京都市(12軒)、神戸市(12軒)が東京23区(12軒)と同じかそれ以上でした。
反対に、さいたま市・千葉市・広島市・札幌市は、飲食店もカフェも少なめです。
数字で見ると、都市の印象とずれるところ
名古屋市のスーパーの遠さ(370m)は、13都市の中で飛び抜けていました。地価では福岡市が大阪市や横浜市を上回り、札幌市は地価も家賃の目安もいちばん安いのに、駅前のコンビニは多い。飲食店とカフェは、大阪・京都・神戸の関西3都市が多く出ました。
数字を読むときの注意
- 都市ごとの値は、市内の駅の中央値です。仙台市(10駅)や広島市(13駅)のように駅数が少ない都市は、1駅の違いで値が動きます
- 対象は、住みやすさ駅前スコアで扱っている駅(1日の乗降客数がおおむね1,000人以上の駅)です。都市のすべての駅ではありません
- 店の数と距離はOpenStreetMapの登録にもとづきます。都市によって登録の熱心さが違えば、結果に影響します
- 家賃の目安は市区町村ごとの統計から出した値で、個々の物件の家賃ではありません